若年層が多い特徴からチャットボットを導入 『AI Compass』を活用した効率的な運用により、ユーザーの利便性向上へ
サービスの急拡大により問い合わせ数が急増し、応答率低下の懸念があった
有人対応のため、営業時間外の対応が難しかった
メンテナンス性が高く、自社で運用が可能であること
定型的な質問対応を行い、ユーザーの自己解決率の向上、問い合わせ数の削減
24時間対応可能にすることによる利便性向上
潜在層へのタッチポイントとしても機能
すぐに働きたい人とすぐに人手がほしい事業者をマッチングするスキマバイトサービス「タイミー」を展開する株式会社タイミー。
CMの放映などをきっかけにサービスの利用者が急拡大し、問い合わせ数も前日比の2~3倍に急増。従来のチャネルだけでは対応しきれず、応答率の低下懸念がありました。そこで、チャットボット導入により、ユーザーの自己解決率を向上させることで、応答率の改善やユーザーの利便性向上を目指しました。
チャットボット導入の選定ポイントや実際の運用、効果について、今回は株式会社タイミー カスタマーサポート マネージャー大鹿氏、同部署でコンテンツ管理を担当している神田氏にお話をお伺いしました。
サービスの急拡大に伴い問い合わせが急増。
応答率の改善と利便性向上のため、チャットボットを導入
チャットボット導入に至った背景を教えてください。
大鹿:タイミーは、すぐに働きたい人とすぐに人手がほしい事業者をマッチングするスキマバイトサービスです。CS部署では、アプリの利用者である働き手と企業からの問い合わせに対応しております。
昨年あたりからCM放映などをきっかけにユーザーが急増し、それに伴い問い合わせ数も前日比で2~3倍に急増しました。電話やメールといった既存のチャネルやリソースでは対応しきれず、応答率の低下が懸念されたこと。また、当時は全て有人対応のため営業時間外の対応ができていなかったことなどから、応答率の改善やユーザーの利便性向上のため、チャットボットの導入に至りました。
チャットボット以外の解決方法は検討されましたか。
神田:解決方法としては、チャットボット以外の選択肢はあまり考えていませんでした。
アプリの性質上、即時性が求められることもあり、上手く使えば素早く問い合わせを解決できるチャットボットには価値を感じていました。また、若年層のユーザーが多いという特徴もあり、UI/UX的にも慣れているものの方がいいだろうという点からチャットボット一択でした。
選定時は実際の運用を想定し、継続して効果を出せるかを重視
「AI Compass』を利用したメンテナンス性の高さを評価
なぜ「AI Messenger Chatbot」を選ばれたのですか。
神田:チャットボットを選定するにあたり重視をしたのは、実際に運用を始めた後に「継続して効果を出せるのか」という点です。
部署内には過去チャットボット導入を経験したものもおり、経験から運用面がしっかりしていないとチャットボットが形骸化していくことはよくあることだと分かっていました。そのため継続して効果を出していくためには、社内で簡単に利用ができ、メンテナンス性に優れているチャットボットを選ぶ必要があると感じていました。
その中で、「AI Messenger Chatbot」を紹介してもらう機会があり、直感的に操作のしやすいUIや運用サポート機能である『AI Compass』を使ったメンテナンス性に魅力を感じました。「AI Messenger Chatbot」であれば、社内で継続的に利用し、効果を出していけるのではないかと期待がありました。
実際に『AI Compass』を利用した運用はいかがでしたか。
神田:非常にメンテナンスのしやすさを感じています。
過去に利用したことのある他社のチャットボットでは、問い合わせ内容の分析やFAQへの紐付けなどのチューニング作業を人力で行う必要がありました。ところが、手動でチューニングを行うと、コンフリクトが発生したり、ダブりが発生したりと非効率になることが多々ありました。
その点『AI Compass』は、問い合わせ内容の分析からFAQへの紐付けまでをAIがサポートしてくれます。チューニングが必要なものを自動的に抽出してくれるので、そちらの内容に沿ってFAQの紐付けを行っております。チャットボットの運営においては、コストと精度のバランスをいかに実現するかがポイントですが、『AI Compass』を使うことで、コストをかけずに、高い精度を実現できていると思います。
また、部署では複数人が管理を担当しているのですが、定期的に分析レポートを出してくださるので、そちらをもとに部署内で議論を行っております。現在では月に1回大まかな方針を決める会議を行えば、あとは実運用の中で必要に応じてメンテナンスを行うだけで、継続的に効果を上げることができていると感じています。
問い合わせの削減と利便性の向上を同時に実現
潜在的なクライアントニーズの掘り起こしとしても機能
導入後の効果はいかがでしょうか。
神田:ユーザーからの問い合わせ数は、チャットボット導入以前と比べて確実に減ってきています。その一方、カスタマーセンター営業時間外の問い合わせは増加傾向にあり、今までは拾うことができていなかった問い合わせにも対応ができていると感じています。
実際にユーザーから直接チャットボットについての使用感をお伺いする機会がありましたが、「チャットボットがあって非常に便利だ」「夜間帯に聞きたいことを聞けるのは便利」などの声を頂いており、しっかりと価値が提供できているのではないかと思います。
また、思わぬ効果として、潜在的なクライアントニーズのタッチポイントとしても機能しています。これまではサービス導入を検討しているクライアントからの問い合わせは、インサイドセールスチームが担当しており、電話かメール、問い合わせフォームがタッチポイントでした。チャットボットでも簡単なサービス説明や資料請求の案内などを行ったところ、チャットボット経由でのコンバージョンが発生しており、セールスとしても効果が期待できるのではないかと感じています。
今後はどのように活用していきたいとお考えでしょうか。
大鹿:今後はより顧客体験を高めていくために、チャットボットと有人対応をよりシームレスにしていくことができればと思っています。
例えば、チャットボットで解決できなかった場合でも、カスタマーサポート側でやりとりを閲覧することができるので、ユーザー状況の把握や追加の案内をスムーズに行い、よりユーザーの求める情報を正確に提供していきたいと考えています。
- 社名
- 株式会社タイミー
- 事業内容
- アプリケーションの企画・開発・運営
- 設立
- 2017年8月