オルビス株式会社
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有人/チャットボットをシームレスに繋げ最適なUXを提供。オルビス様の活用事例とは

有人/チャットボットをシームレスに繋げ最適なUXを提供。オルビス様の活用事例とは
課題

エフォートレスなセンターを目指すため、自己解決率を向上したい

ロイヤルティを高めるために高品質なカスタマーサポートを提供したい

EC経由でのお客様や電話を利用しないお客様の声も分析しサービス向上に繋げたい

選定理由

チャットはインタラクティブなコミュニケーションがとれるチャネルである

有人対応とチャットボットをシームレスに繋げることができる

活用方法

チャットボットと有人チャットを連携し、UXの向上を実現

コロナ禍で対面接客が減少したビューティーアドバイザーがチャットで対応

サイレントカスタマーへのタッチポイントとして機能

「ここちを美しく。」をブランドメッセージに、化粧品や栄養補助食品、ボディウェアの企画・開発を行い、通信販売、店舗販売を展開するオルビス株式会社。

同社のカスタマーサポートでは、ストレスフリーなお買い物体験を実現すべく、デジタルコミュニケーションの拡充やVOC分析によるサービス改善等に取り組まれています。その一環として力を入れているのがチャットボットや有人チャットでの対応です。チャットは問い合わせのハードルが低く、インタラクティブなコミュニケーションができるチャネルです。また、コロナ禍により対面接客が困難な中、ビューティーアドバイザーの新たな活躍の場としても有効活用されています。

チャット活用のベストプラクティスとして業界でも注目されているオルビスのカスタマーサポートについて、チャットの活用方法、実際の運用や効果について、同社でデジタルコミュニケーションの企画を推進されているCRM・顧客満足推進部 太刀川氏、野中氏にお話を伺いました。

 

ECでもストレスフリーなお買い物体験を実現するため、気軽に使えてすぐに問題を解決ができるチャットボットを導入。

チャットボットの導入目的を教えてください。

オルビスでは現在、ECの受注比率が通販事業全体の約7割を占めていることもあり、デジタルコミュニケーションの拡充に力を入れています。カスタマーサポートでは、ここちよいブランド体験を通じてロイヤルティを向上させることや、お客様の声を分析し、サービス改善に繋げることが役割となっておりますが、ECへの移行が進むにつれ、お客様との接点が希薄化していることが課題でした。チャットは電話や対面でのやりとりに近い形でインタラクティブなコミュニケーションが取れるのが魅力の一つです。また、エフォートレスなカスタマーサポートを目指していく中で、お客様ご自身に解決いただいて、快適に弊社のサービスをご利用いただくことも重要なポイントと捉え、日々改善点を模索しています。ECであってもストレスフリーなお買い物体験を実現するため、気軽に使えて、タイムリーに疑問が解消できるチャットボットはより良い顧客体験を生み出すことができると思いました。

 

なぜ「AI Messenger」を選ばれましたか。

実はチャットボット導入自体は2017年より取り組んでおり、初めは他社のチャットボットツールを利用しておりました。そちらも地道にチューニングを行うことで、高い精度を出すまでに成長していましたが、どうしてもボットだけでの対応には限界があり、これ以上の顧客体験を生むには有人対応が必要というところまできていました。

元々、有人チャットとの連携までビジョンはありましたが、改めて連携が必要になった時、当時のチャットボットは、ボットに特化したツールだったため、有人対応を実現するためには別のツールと連携させる必要がありました。当然別のツール同士を連携させるには、連携のための開発費用がかかったり、ボットと有人対応のツールがバラバラになることで、ランニングコストが膨れ上がるという課題もあり、リプレイスすることを決断しました。

そのような中で、元々LINEアカウントの運用をご依頼していた代理店様のご紹介で「AI Messenger」を知りました。有人対応への連携がシームレスにできることや、ボットの精度が高い点を評価し、「AI Messenger」を選びました。

 

チャットボット導入時、大変だったことはありますか。

オルビスとして初めてチャットボットを導入した際は、社内にチャットボット用のナレッジがありませんでした。FAQ(よくあるご質問)はご用意しておりましたが、そのままFAQをチャットボットにしても、最適なお客様体験は実現できないため、既存のFAQをチャットボットで利用できるように、チャット向けに文章を短くしたり、会話が成り立つようにシナリオの分岐を考えたりと加工する必要がありました。ゼロベースでナレッジやシナリオを構築するのは、非常に根気のいる作業だったことを覚えています。ICT部門やマーケティング部門など、他部署の協力もありながら導入を進めていきました。

「AI Messenger」へのリプレイス時には、使用していたチャットボットのナレッジが活用できましたし、シナリオ構築等はAI Shift社が知見をもとに提案してくださいましたため、オルビス側での作業はあまり発生せず、スムーズに移行することができました。

 

コロナ禍で対面接客が困難になる中、ビューティーアドバイザーを有人チャットで活用。新しいデジタルコミュニケーションを実現。

 

「AI Messenger」を利用してみていかがでしょうか。

導入時に期待していたチャットボットと有人対応との連携は非常にスムーズに進みました。オルビスのチャット対応は、ご相談内容に合わせて対応するオペレーターを分けています。主にサービスのご質問にお答えするオペレーターと、美容やお肌に関するご相談を受けるビューティーアドバイザーがそれぞれ役割を担い、よりお客様のニーズに合ったご案内ができる体制にしています。

実はビューティーアドバイザーは元々店舗にて対面でお客様のご相談をお受けしておりましたが、コロナウイルスの感染拡大および緊急事態宣言に伴い、従来の対面接客が困難になっておりました。
そこで、急遽店舗で活躍していたビューティーアドバイザーを活用し、有人チャットを利用して、オンライン接客ができるようにするというプランが浮上しました。当時は緊急事態宣言下であり、どうなるか見通しもつかない中、お困りごとを抱えてらっしゃるお客様をいち早く対応するため、2週間以内のリリースを目標にプロジェクトが立ち上がりました。

幸い、店頭で接客経験のあるビューティーアドバイザーはインタラクティブなコミュニケーションに慣れていて、チャットの親和性が高かったのと「AI Mssenger」が直感的に操作できるツールであったため、すぐにリリースすることができました。これまで、対面接客がメインだったスタッフのため、タイピング等は苦労する場面がありましたが、操作に関しては問題なく使いこなすことができました。

また、月に1回行っているAI Shift社との定例会でレポートや運用改善の提案を頂いております。日常業務を行いながらだと細かいデータまで見ることができないため、この定例会が新しい気づきや改善に繋がっています。現在では頂いたレポートや運用改善をもとに、月1回ほどメンテナンスを実施するだけで運用できています。

 

導入後の効果いかがでしょうか。

定量的な効果ではUU数が増加しています。各サービスに応じてチャットボットの対応を行うなど、細かいチューニングを行い、導入前より1.5~2倍の増加が実現できています。また、チャットをご利用されたお客様へのアンケートでは満足度が95%以上と高評価を頂いております。

アンケート内容など定性的な効果としては、特にビューティーアドバイザーによるチャットサポートが好評を頂いております。なかなか対面での接客が難しい中、チャットで丁寧なカウンセリングが受けられたり、ECでお買い物する際のちょっとした質問にお答えできることはお客様の安心や買い物体験の向上に繋がっております。

また、チャットの導入によりこれまで拾えていなかったサイレントカスタマーのお声を拾えるようになったという効果もありました。チャットは電話に比べると気軽にご利用頂けるチャネルのため、心理的なハードルも低く、電話では拾えていなかった細かい部分などもお声として頂くことにより、より質の高いVOC分析ができています。

 

オルビスが考えるエフォートレスなカスタマーサポートとは

今後の展望や目指すべきカスタマーサポート像について教えてください。

オルビスのブランドメッセージである「ここちを美しく。」を体現するようなカスタマーサポートを目指していきたいと思っています。
私たちは、お客様の期待を超える感動体験というのは、カスタマーサポートだけで叶えるものではなく、ブランド体験を通じて叶えていただくものだと考えています。
そのため、カスタマーサポートは、このブランド体験をいかにここちよく、快適に楽しんでいただくかを重視しており、エフォートレスという観点にこだわっています。
具体的には、サポート環境の整備に加え、そもそもお客様にお問い合わせの手間をかけさせない情報提供を目指しています。
エフォートレスという観点においては、カスタマーサポートの部門だけでなく、全社的にお客様の声やデータを起点にUXを改善していく取り組みも重要だと思います。
また、DXが加速する昨今、デジタルコミュニケーションの拡充は欠かせず、チャットボットや有人チャットの役割は、今後より重要度を増していくものと期待しています。

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社名
オルビス株式会社
事業内容
化粧品、栄養補助食品、ボディウェアの企画・開発および通信販売・店舗販売
設立
1984年6月
従業員数
1,136名(2021年4月末現在)