【活用事例3選】チャットボット導入で解決できる課題とメリットについて解説
2021/02/08

【活用事例3選】チャットボット導入で解決できる課題とメリットについて解説

【最終更新日】2021年2月8日

チャットボットってどんなもの?できることやメリット・活用事例について徹底解説!

近年、企業のホームページやECサイトなど、さまざまな場所で使われているチャットボット。カスタマーサポートの自動化や、業務の効率化、人的コストの削減、労働生産性の向上といった数多くのメリットが期待されています。ここでは、そんなチャットボットの歴史や仕組みから、メリット、活用事例、作り方まで、チャットボットへの理解が深まるよう、網羅的に解説します。

 

チャットボットってどんなもの?

チャットボットとは、テキストや音声を介して、自動応答するプログラムのことです。「チャット(会話)」をする「ボット(ロボット)」と、考えるとわかりやすいかもしれません。

 

ホームページやECサイトの右下に、「何かお困りですか?」などの言葉と一緒にLINEのようなチャット画面が出てくることはありませんか?それが、チャットボットの一例です。最近では、こうしたWebサイトに設けたチャット画面を問い合わせ窓口として利用し、カスタマーサポートの一部をチャットボットに任せている企業は、数多く存在します。

 

チャットボットの誕生と進化の歴史

初期のチャットボットとして代表的なのが、1966年に誕生した「ELIZA(イライザ)」。ELIZAは、英語環境に対応したチャットボットで、人が入力したテキストに対し、簡単な応答ができる自然言語処理プログラムでした。

 

その後、MicrosoftOffice97に「Officeアシスタント」というヘルプ機能が搭載されました。Officeアシスタントは、ユーザーが文字列を入力することで、ヘルプ情報の検索及び参照ができる機能です。イルカのアニメーションが印象に残っている方もいるかもしれませんね。

 

続いて、2011年になると、iPhone 4sに搭載された「Siri」というチャットボットが登場し、世間で大きな話題を呼びました。Siriは、「Hey Siri」と声をかけることで起動でき、「~を教えて?」のような音声による質問に対応できる、画期的なアシスタント機能でした。

 

そして、2016年。Microsoftや、FacebookGoogleLINEなどの各企業が、続々とチャットボットのサービスを発表しはじめ、このときから、チャットボットへの関心が一気に強まることになりました。機械学習・人工知能(AI)技術の発達も進み、現在は、より高度な応答のできるチャットボットが、続々と誕生している状況です。

 

こうした技術の発達はもちろん、ユーザー体験を重視する企業が増加傾向にあることも、近年、チャットボットが普及している原因であると考えられます。近年のユーザーは、LINEをはじめとしたチャット形式の手軽で早いコミュニケーションに慣れています。こうしたユーザーからすると、電話で問い合わせたり、メールで質問したりすることは、面倒に感じるポイントです。

 

これが、チャットボットなら、チャット形式ですぐに質問ができ、素早く疑問を解決することができます。このように、チャットボットを導入して、コミュニケーションスピードを見直し、顧客体験の改善を図ることで、競合よりも優位に立とうとする企業が現在増えているのです。

 

チャットボットの仕組み

チャットボットは、「アプリケーション」と「Bot」をAPIで連携させることによって、質問への回答を構築する仕組みです。ここでいうアプリケーションとは、WebブラウザやLINEなどの、実際にユーザーが触れる部分を指します。

 

まず、アプリケーションからユーザーが質問し、API経由で届いた情報をBotが分析・解釈します。その後、Botで作成された返答がAPI経由でアプリケーションに表示され、ユーザーは質問に対する答えを知ることができます。

 

例えば、「~の電話番号は?」という質問の場合は、その質問のキーワードをBotが分析・解釈し返答を作成したのち、API経由で「電話番号は090~です」とアプリケーションに表示するようなイメージです。

 

チャットボットの活用イメージ

チャットボットの仕組みを理解するにあたり、活用イメージが重要となります。

下記は一般的なチャットボットの活用から、オペレータによる有人対応・システム連携をした活用まで紹介している動画です。

 

・0:03-0:42 一般的なチャットボットの活用イメージ
・0:42-1:22 チャットボットからオペレーターへ引き継ぎ対応の活用イメージ
・1:22-2:56 システム連携したチャットボットで定期便変更などでの活用イメージ

https://youtu.be/q0l9dWWUBfY

チャットボットは大きく分けて2種類

チャットボットには、さまざまな分類がありますが、ここでは大きく「シナリオ型」と「AI(FAQ)型」の2種類に分けて紹介します。大まかにいえば、シナリオ型は事前に登録した内容に従って返答するタイプで、AI(FAQ)型は、AIが返答を作成するタイプのチャットボットです。

 

「チャットボット=AI」という印象を持つ方も多いですが、上記からわかるとおり、チャットボットには、AIを搭載していないものもあります。一長一短がありますので、それぞれの特徴を理解し、自社に合ったチャットボットを選ぶようにしましょう。

 

シナリオ型

シナリオ型は、選択肢を提示するタイプのチャットボットで、よくある質問への応答を自動化させたいときに便利です。

 

シナリオ型の場合は、チャット画面に表示された選択肢をポチっとクリックすることで、徐々にユーザーは知りたい回答に近づいていきます。テキストを入力しなくても、ポチポチ押すだけで答えを知ることができるため、気軽に調べられるというメリットがあります。

 

シナリオ型の特徴は、その名のとおり、あらかじめ設定したシナリオ(フローチャート)に沿って回答が提示される点です。AIは搭載していませんが、しっかりとシナリオを設計しておけば、簡単な問い合わせであれば正確に回答を表示することができます。シナリオどおりに対応するため、突拍子もない回答を提示して、ユーザーを不快にさせるような心配もありません。

 

このように、ユーザーの質問意図と大きく外れることがない点は、シナリオ型のメリットです。しかし、同時にシナリオの設計が不十分だと、ユーザーの疑問が十分に解消されない可能性があります。そのため、チャットボットを導入する前に、綿密なシナリオ設計をおこなう必要があり、これには相応の手間と時間がかかります。また、事前に登録したシナリオ以外の問い合わせには対応できないため、AI(FAQ)型と比べて、問い合わせ対応の幅が狭い点もデメリットの1つです。

 

AI(FAQ)型

AI(FAQ)型は、自然言語処理などのAI技術を活用し、ユーザーからのフリー入力に対して回答を出すことができるチャットボットです。自然言語処理は、ユーザーの言葉を理解し、ユーザーが把握できる言葉で返答する技術のことを指します。このAI(FAQ)型は、ホームページやECサイトはもちろん、社内問い合わせなど、幅広い場面で使われています。

 

フリー入力でユーザーの知りたい内容を直接たずねることができるため、シナリオ型以上に、ユーザーは知りたいことをすぐに知ることができます。さらに、自然言語処理などのAI技術が使われているので、選択肢を選んでいくシナリオ型よりも、より高度・広範囲の問い合わせに対応できます。会話ログを増やし、時間をかけて学習を重ねれば、自然な回答ができるようになっていくため、オペレーター業務の負担軽減にも役立ちます。

 

ただし、シナリオ型に比べて費用が高額になりやすいという点と、精度の高い回答を提示するにはFAQなどの教師データを学習させる手間が発生する点については、あらかじめ認識しておいてください。また、いかにAIといえども、複雑な質問や長文の質問には対応が難しいのが現状です。そのため、原則としては有人オペレーターと連携させる形で運用する必要があります。

 

こんなに便利!チャットボット導入の4つのメリット

チャットボットを導入することで、主に以下のようなメリットが得られます。

 

・コールセンター等のカスタマーサポートの効率化

24時間いつでも問い合わせに対応可能

・顧客との接点が増え、顧客満足度も上がりやすい

・蓄積したデータをマーケティングに活かせる

 

こうしたチャットボットのメリットについて、以下に詳しく見ていきましょう。

 

1.コールセンター等のカスタマーサポートの効率化

従来はユーザーの質問に、コールセンター等のスタッフが対応するしかありませんでした。しかし、チャットボットを導入すれば、簡単な質問はチャットボットに任せられるため、カスタマーサポートの効率化が図れます。また、電話の場合は、11での対応でしたが、チャットボットなら、1対複数人の対応も可能になります。これなら、電話の回線が混みあって、連絡しづらいという状態を回避することもできるでしょう。

 

さらに、よくある質問への対応をチャットボットに任せることで、これまでスタッフにかかっていた負担を軽減することもできます。カスタマーサポートの効率化が図れれば、問い合わせ対応にかかっていた時間を、別の業務に充てることも可能になり、労働生産性の向上にもつながります。もしくは、これまで発生していた残業時間の削減も実現できるでしょう。

 

もちろん、問い合わせ業務の一部自動化により、有人対応を減らすことができるため、人的コストの削減も可能です。

 

2.24時間いつでも問い合わせに対応可能

チャットボットを導入すれば、スタッフが対応できない曜日や時間帯でも、顧客対応が可能になります。平日の夜中や休日など、どうしてもスタッフが常駐できないときは、チャットボットに対応を任せることによって、スタッフがいない場合でも、ユーザーの疑問を解消し、顧客満足度を向上させることができます。

 

とくにECサイトの場合、平日の夜中や休日にアクセスするユーザーも少なくありません。こうした比較的アクセスの多い時間帯に、問い合わせ対応ができれば、機会損失を避けることにもつながります。

 

3.顧客との接点が増え、顧客満足度も上がりやすい

チャットボット導入のメリットとして大きいのが、問い合わせのハードルが下がり、顧客との接点が増えるという点です。すでに触れたように、近年、ユーザーはLINEなどのSNSを使った気軽なやりとりに慣れています。そのため、「ちょっと質問してみよう」と思ったときに、電話やメールでしか問い合わせができないとなると、ユーザーは面倒に感じて、離脱してしまう可能性があります。

 

せっかくの顧客を逃してしまうのは、もったいないことです。しかし、チャットボットなら、LINEで会話するのと同じような感覚で手軽に質問ができるため、顧客の離脱を防ぐことができます。また、チャットボットを設置すれば、いちいちホームページを探し回って目当ての情報を探すような手間を省くこともでき、この点でも顧客満足度の向上に役立ちます。

 

さらに、チャットボットを設けることで、ユーザーに対してチャットボットから、商品やサービスを紹介するなど、コンバージョンにつながるようなアプローチをかけることも可能です。チャットボットを導入することによって、問い合わせのハードルが下がり、顧客との接点が増えることにより、こうしたCVRの改善に役立てることもできるのです。

 

4.蓄積したデータをマーケティングに活かせる

チャットボットを設置すると、チャットボットを使ったユーザーの声を、定量的に把握できるようになります。こうして蓄積したデータを分析することで、現在のサービスや商品の問題点が浮かび上がってくることもあるでしょう。

 

顧客ニーズを知ることで、サービスの見直し、新たなサービス・商品の開発などに役立てることも可能です。チャットボットなら、電話やメールよりも問い合わせのハードルが下がるため、顧客データを集める際にも非常に便利です。

 

どんな使い方があるの?チャットボットの活用事例

「具体的にチャットボットはどんなシーンで使えばいいの?」と疑問をお持ちの方もいるでしょう。ここからは、チャットボットの具体的な活用事例を紹介します。使い方次第で、チャットボットの利便性は変化してくるため、あらかじめ使い方を把握しておき、自社に合った方法でチャットボットを使い、効果の最大化を図りましょう。

 

問い合わせ対応の自動化

すでに述べてきたように、チャットボットは問い合わせ対応の自動化に役立つツールです。休日でも、深夜でも、早朝でも、ユーザーからの問い合わせにいつもで対応できます。ホームページやECサイトの場合は、サイト上に「Webチャット」を設置し、ユーザーが気軽に疑問を解決できるようにしておくとよいでしょう。

 

また、問い合わせ対応の自動化を図る際は、チャットボットとFAQを連携させることも重要です。FAQと連携させないと、せっかくチャットボットを導入しても、似たような質問がコールセンターに寄せられることになるかもしれません。似たような質問の多くは、チャットボットで解決できるよう、すでに存在するFAQと連携させる必要があります。

 

チャットボット対応と有人対応の連携

チャットボットは、簡単な質問に答えることはできますが、複雑な質問や特殊な質問に対応することは難しいというのが現状です。チャットボットで解決できない質問は、どうしても出てきますので、そういったケースでも対応できるよう、チャットボットとあわせて有人対応ができる体制を整えておくことも大切です。

 

このように、よくある質問はチャットボットに任せ、複雑な内容は有人オペレーターに切り替えるという方法で対応する「ハイブリッド型」を採用する企業も増えてきました。チャットボットから有人オペレーターへ、スムーズに切り替えできるようにしておけば、チャットボットでわからなかった疑問を、有人対応によってカバーし、解決することが可能です。

 

このハイブリッド型には、チャット画面上で、無人対応と有人対応の切り替えをおこなうパターンや、チャット画面から電話対応に切り替えるパターンなど、チャットボットと有人対応を連携させる方法はさまざまあります。

 

社内ヘルプデスクとして活用

経理や人事、あるいは各部署の管理者は、社員から同じような質問を何度も受け、「質問への対応で、仕事が進まない」と悩むこともあるでしょう。しかし、チャットボットを使えば、この問題を解決することができます。

 

パソコンの操作方法、経理清算の方法など、社員から寄せられるよくある質問への対応を、チャットボットに任せて自動化させてしまえば、これまでかかっていた社員の質問に対応する時間を削減することができます。

 

これなら、社員も知りたいことを気軽に自分で調べられるため、疑問をすぐに解消でき、業務の効率化にもつながります。このように、チャットボットは社内のヘルプデスクとしても、活用されています。

 

チャットボットの作り方は3パターン

チャットボットの魅力について理解が深まってきたところで、ここからは、チャットボットの作り方を紹介します。以下に3パターンの作り方を取り上げますが、いずれの場合でも、「目的を明確にする」という点は意識しておいてください。

 

「カスタマーサポートの効率化を図りたい」、「CVRを改善させたい」など目的によって、選ぶべきチャットボットの種類やシナリオの設計が変わってきます。チャットボットのメリットを活かせるよう、解決したい課題と使う目的をはっきりさせたうえで、チャットボットを導入しましょう。

 

Facebook・LINEなどのAPIを使う

FacebookメッセンジャーやLINESlackなどのメッセージングアプリでチャットボットを開発したい場合は、それぞれのプラットフォームが提供するAPIを利用してみてください。簡単に導入できるため、手軽に使い始めたい場合におすすめの方法です。

 

Bot開発フレームワークを使う

Bot開発フレームワークを利用すると、SlackFacebookメッセンジャーといった複数のメッセージングアプリに対応したチャットボットを作ることができます。フレームワークを使うことで、開発の労力を削減できる点がメリットです。代表的なBot開発フレームワークとしては、「Amazon Lex」や「botkit」などがあります。

 

チャットボット作成・支援サービスを使う

チャットボット初心者の場合は、提案・開発・導入後の運用代行まで一貫したサービスが受けられる「チャットボット作成・支援サービス」の利用をおすすめします。プログラミングの知識がなかったり、運用の工数が割けなかったりする場合でも、専門会社のサポートを受けながら、チャットボットを運用することができます。

 

チャットボットは、導入後のメンテナンスやチューニングをおこなうことで、回答精度が上がり、その結果、高いユーザビリティを実現できるようになります。しかし、知識がなく、時間もない場合、導入後のこうした運用がうまくできず、いまひとつ効果を発揮できない状態に陥る可能性は十分に考えられます。

 

そこで、役立つのがチャットボット作成・支援サービスです。プロフェッショナルによる多様なサポートが受けられるため、これなら高い効果が実現できるでしょう。

 

ただし、サービスによっては、サポート体制が充実していないこともあるため、必要なサポートが受けられるかどうか、見極めなければなりません。例えば、「チューニング」、「コンサルサポート」、「レポーティング」などのサポートが用意されているかは、よく確認しておく必要があります。

 

チャットボットの効果を最大化させるなら「AI Messenger」

ここでは、チャットボットについて、その歴史から種類、メリット、活用事例、作り方まで幅広く解説しました。人に代わって自動的に会話をしてくれるチャットボット。カスタマーサポートの効率化、24時間いつでも対応できることによる機会損失の回避、顧客との接点の増加、顧客満足度の向上など、チャットボットには多くのメリットがあります。

 

このように、メリット満載のチャットボットですが、いざ選ぼうとすると、その種類の多さから「どれがいいのかわからない……」と悩んでしまうこともあるでしょう。その場合は、初期設計から運用代行まで、一貫してサポートが受けられるAIチャットボット「AI Messenger」の利用をご検討ください。チャットボットの提案・開発・運用までフルサポートを実現しているため、チャットボットの知見や経験がまだない場合でも、安心して導入することができます。また、独自テクノロジー『AI Compass』による、AIのサポートを受けながら的確なチューニングをおこなうことができ、チャットボットの効果の最大化が図れます。

 

一度、お問い合わせいただければ、ご案内とヒアリングののち、ヒアリング内容や過去データ分析(無償)をもとに、最適なプラン・ロードマップをご提案いたします。企業課題の改善のために、ぜひ「AI Messenger」の導入をご検討ください。

 

AI Messenger」へのお問い合わせはこちら
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