【最終更新日】2021年3月1日
チャットボットツールとは?導入のコツやメリットについて解説
チャットボットツールとは、「チャット」を通じて顧客からの質問や疑問に自動応答してくれる「会話ロボット」のことをいいます。
24時間いつでも顧客に対応できること、コールセンターなどのサービス部門の人員コストを減らせることから、多くの企業が注目し、積極的に導入しはじめているツールのひとつです。
ただ、チャットボットは比較的新しいツールのため、「どのようなメリットがあるのか」「導入コストはどれくらいかかるのか」などと疑問を持つ方も多いかもしれません。
この記事では、そのような疑問にこたえるために、チャットボットツール導入のコツやメリットについて、詳しく説明していきます。チャットボットツールの導入を検討されている企業の方はぜひ参考にしてみてください。
チャットボットツールは会話型自動応答プログラム
チャットボットツールとは、ユーザーの疑問や質問に答えてくれる「会話型のコンピューター自動応答プログラム」のことで、ユーザーが質問を入力すると、チャットボットがそれに合う回答を自動で提示します。
チャットボットツールはwebサイト上だけではなく、LINEやFacebookなどのSNS上に設置できるものもあり、「ユーザーの疑問にすばやく答えたい」「マーケティングのツールとして活用したい」というように、企業の希望に合わせて最適なチャットボットを選べるということが大きなメリットといえます。
とくに、近年はチャットボットツールを導入する企業が増えて、コスト削減や顧客満足度アップに成功しており、企業に役立つツールのひとつとして、今後ますますチャットボットツールへの注目が高まっていくと考えられています。
チャットボットツールは、大きく分けて以下の2つのタイプに分けることができます。
・シナリオ型
・AI(FAQ)型
それぞれの特徴を詳しくみていきましょう。
チャットボットにはAI型とシナリオ型がある
「AI(FAQ)型」チャットボットは、人口知能を搭載しているチャットボットのことをいいます。人工知能がチャット上の過去の会話履歴や出てきた単語などを学習して蓄積し、そのデータを参照して最適な回答を導き出せるという機能を持っています。
質問に答えれば答えるほどデータや経験が蓄積され、それをチャットの受け答えに反映させることができるので、「運用期間が長くなればなるほど、より的確でレベルアップした受け答えができるようになる」というメリットがあります。
運用年月が長く、知識や経験を積み重ねたチャットボットは、ある意味企業の財産ともいえるかもしれません。
また、AI(FAQ)型は、文章の表面だけではなく「ユーザーの質問の意図は何か」を理解するのも得意です。
せっかくチャットボットを導入しても、質問の意図と違う内容が提示されてしまうとユーザーの疑問や不安がすぐに解消されずに顧客満足度が低下してしまいますが、AI(FAQ)型はさまざまな質問に応答しながら常に学習しているため、質問したユーザーの「疑問点」や「知りたいこと」をより正確に理解して、それにぴたりと合う回答を選んで提示できるようになります。
このように、AI(FAQ)型は、データを学ばせれば学ばせるほど成長をしてくれるという点が、大きな魅力ということができます。
もうひとつのタイプのシナリオ型は、人間側があらかじめ用意したシナリオやルールにのっとって応答するチャットボットです。シナリオ型には人工知能が搭載されていないため、自分で学んでデータを蓄積することができません。
そのため、シナリオ型チャットボットを運用するときには、ユーザーがどのような質問をするのかをあらかじめ予想して、運用前にシナリオやルールを綿密に作りこむことが必要です。
また、シナリオ型チャットボットでは、ルールやシナリオから少しでも外れた場合はまったく対応できず、顧客満足度が低下してしまうというデメリットもありますので注意しましょう。
このように、シナリオ型は柔軟な対応が難しいことから、質問が予想しやすい以下のような案件への導入がおすすめです。
・「よくある質問」のページを案内するようなカスタマーサポート業務
・商品内容の説明
・資料請求
・そのほか、質問が予想しやすい問い合わせ業務の代行
また、「チャットボットのル―ルから外れた案件は人間が対応する」といったように、シナリオ型と人間のオペレーターが連携して顧客対応にあたることで、シナリオ型のデメリットを補うことができ、うまく運用することができます。
チャットボットツールを導入するメリット
チャットボットツールを導入するとさまざまなメリットがあることから、導入を積極的に検討する企業も増えています。
チャットボットツールを導入するメリットは、主に「業務効率化」「顧客満足度の向上」「コスト削減」の3点です。それでは、それぞれのメリットを詳しくみていきましょう。
業務効率化
チャットボットツール導入の大きなメリットは「業務を効率化できること」です。チャットボットツールを導入していない場合、ユーザーからの問い合わせにはすべてスタッフが対応する必要があるため、スタッフにかかる負担が非常に大きくなります。
また、スタッフの人数には限りがあるため、ユーザーを長時間待たせて不満を抱かせてしまったり、怒らせてしまったりすることもあります。このような状況になると、会社に対する満足度が低下し、ユーザー離れのきっかけになるので注意が必要です。
チャットボットツールを導入すると、以下のようにチャットボットとスタッフで分業できるようになります。
・よくある質問の場合は、チャットボットが対応する
・ルールに外れた込み入った質問や、クレームの場合はスタッフが対応する
その結果、業務の効率化が進み、スタッフの負担が減って、顧客の疑問も素早く解消されるようになります。
また、電話での問い合わせ対応の場合は、1人のスタッフは1人のユーザーにしか対応することができませんが、チャットボットはWEBやSNS上で一度に複数のユーザーの質問に対応できるというメリットもあります。
このように、チャットボットツールを導入すると、企業は業務の効率化を進めることができます。
顧客満足度の向上
チャットボットツールを導入すると、24時間365日顧客の問い合わせに対応できるため、顧客満足度が向上するというメリットがあります。
コールセンターなどでスタッフが問い合わせに対応する場合、受付時間は「平日の日中、夕方まで」という場合が多いですが、チャットボットツールを導入しておけば、夜でも週末でも24時間対応することができるので、顧客のストレスが減少し顧客満足度の向上が期待できます。
また、顧客の疑問をすばやく解消すると、ユーザーの購買行動を後押しできるというメリットもあります。
たとえば「この疑問が解消されたら、この商品を買おう」と考えているユーザーがいた場合、チャットボットを導入すればその疑問を素早く解消できるため、ユーザーが買いものをしやすい環境をつくり出してくれます。
このように、チャットボットツールは顧客満足度をアップさせる手法としても注目されています。
チャットボットを導入するとコスト削減ができる
チャットボットツールを導入すると、単純な案件はチャットボットに任せられるので、スタッフの数を減らすことができ、コストを大幅に削減することができます。
たとえば、サービスの質を維持しつつコールセンターの人員を減らすことができたり、顧客が増えても新規の人員を雇わずに問い合わせに対応できたりします。
また、「複雑な案件はスタッフ」「単純な案件はチャットボット」という風に、業務や工程を振り分けることができるので、スタッフの肉体的・精神的な負担も大幅に減らすことができます。
コスト削減だけではなく、「既存のスタッフをサポートするツール」としても、チャットボットはとても優秀であるといえます。
チャットボット導入で注意すべきポイント
チャットボットを導入する場合、注意しておきたいポイントがあります。それは「導入には計画的な事前準備が必要なこと」と「チャットボットにはデータにない質問には対応できない」という2点です。
チャットボット導入には事前準備が必要
チャットボットを導入して効果を出すためには、まずしっかりとした事前準備をすることが大切です。事前準備をしっかりとおこなわないと、チャットボットをうまく稼働させることができません。
シナリオ型のチャットボットの場合は、最初に大量のデータを整理したうえで考えられる質問をピックアップし、それらをもとにしたルールやシナリオをつくる必要があります。
事前に作ったルールやシナリオがずれていると、運用をはじめてから「実際の質問が用意していた質問とはまったく違うものばかりだった」と、準備したシナリオが無駄になってしまうため注意が必要です。
シナリオ型の運用をはじめる際には、準備のための時間やコストが無駄にならないよう、まず必要最低限のルールづくり・シナリオづくりのみをおこないましょう。実際に運用をはじめてから、データを増やしつつ足りない部分を補完していく方法がおすすめです。
AI(FAQ)型は運用していくなかで、さまざまな情報を収集し、学習データを蓄積して回答に反映させていくタイプのチャットボットなので、導入当初はデータが少ないため、質問への正答率がそれほど高くないということをまずは理解しておく必要があります。
一問一答型の場合は、「質問」と「回答」にFAQのデータを分けて、それぞれ学習させる時間が必要となります。最初は経験が少ないため思ったような効果が出ないこともありますが、じっくりと段階的に学習させて多くのデータや経験を蓄積することで、質問にしっかりと答えられる有能なチャットボットになります。
このように、シナリオ型もAI(FAQ)型も、導入前の準備が非常に重要です。
また、導入前後のデータ整理やシナリオ作成、AI学習を代行してくれるベンダーもありますので、「高機能のチャットボットにしたい」「効率よく学習させて早く一人前のチャットボットに育てたい」という場合は、プロの継続的なサポートを受けることをおすすめします。
チャットボットはデータにない質問には答えられない
チャットボットには、データにない質問には答えられないというデメリットがあります。
チャットボットは過去に学んだFAQデータを蓄積しており、何か新しいことに遭遇したときにはそれらのデータを分析し、正しい回答を出すという仕組みになっています。そのため、参照するFAQデータがないと質問に回答することができず、ユーザーの疑問を解消することができなくなってしまいます。
ユーザーからの質問によい答えが提示できない場面が増えると、スタッフが問い合わせに対応することが多くなり、業務効率が低下して顧客満足度も低下してしまうことになります。
チャットボットの運用では、FAQデータが非常に重要な役割を果たしますので、導入時には、最初にFAQデータをきちんと整備するようにしましょう。また、導入後も「回答できない質問」をなくすことが大切ですので、継続的な学習が必要となります。
チャットボットの能力を最大限生かしたい場合は、データの整備や経験を積ませるといった運用はチャットボットを知り尽くしたプロに任せることもおすすめです。
チャットボット導入を成功させるコツ
チャットボットを導入して企業活動に役立てるために、気を付けたいポイントは以下の3点です。
①導入目的を事前に確認する
②蓄積したデータからユーザー心理を分析する
③人とチャットボットの作業を分ける
第一に、「チャットボットをなぜ導入するのか」という目的をはっきりさせることが大切です。チャットボットを導入することで、自社のどのような課題が解決できるのかをしっかりと考える必要があります。
また、チャットボット導入で「顧客サポートをしたいのか」や「マーケティングツールとして購買を後押ししたいのか」をはっきりさせておくことも大切です。目的がはっきりすれば、数あるチャットボットツールのなかから、自社に一番合ったものを選べるようになります。
目的が決まったら、次にチャットボットのユーザー像をはっきりさせましょう。年齢や性別、サイトを訪れる目的などを考えてユーザー像を細かく設定することで、サイト内のユーザーの動きや、あると便利と思われる選択肢など、いろいろなことを予測して準備できるようになります。
チャットボット導入直後は、チャットボットのレスポンスの精度が高くないため、ユーザーの質問データを蓄積させることで、ユーザーのニーズにマッチした返答ができるようになります。
最後に、人とチャットボットが担当する仕事を分けて、できるだけ効率的に業務がおこなえるようにしましょう。「シンプルで難しくない質問はチャットボット」「ややこしい質問やクレームなどはスタッフ」とあらかじめ決めておくことで、業務をスムーズに進めることができます。
おすすめのチャットボットツール「AI Messanger」
チャットボットツールには、目的によってさまざまな種類のものがあります。チャットボットツールを選ぶときには、「シナリオ型かAI(FAQ)型か」「チャットボットを使う目的は何か」というようなことを考え、自社に最適なものを選ぶことが大切です。
ここからは、機能の高さやサポートの手厚さなどで定評があり、利用者からの満足度が高いチャットボットツール「AI Messenger」について詳しく紹介していきます。
AI Messenger
「AI Messenger」は、チャットボットに関連する業務を丸ごと提供するフルサポート型の「シナリオ型」と「AI(FAQ)型」を組み合わせたチャットボットサービスです。チャットボットの提案や開発、導入後の運用やサポートまでを一貫しておこなっており、導入企業にとって最適なチャットボットをご提供いたします。
「AI Messenger」はユーザーの疑問をしっかりと解決するための精度にこだわっているため、カスタマーサポートなどの問い合わせ対応を充実させたい企業に最適。「自社の武器となるような、顧客満足度を高められるツールが欲しい」と考えている企業におすすめです。
チャットボットツールを活用しよう
チャットボットツールは、チャットを通じて24時間365日顧客の質問や自動で対応できるため、コスト削減や顧客満足度の向上に役立ちます。ただ、導入する際にはいくつか注意点もあるので、それをしっかり理解して、効率良く有効に活用するようにしましょう。
「AI Messenger」は、チャットボットの提案や開発、導入後の運用やサポートまでを一貫しておこなうため、知識や技術がある社員がいなくても安心してチャットボットツールを導入できることが魅力です。もっと知りたいという方は、ぜひこちらからお問い合わせをお願いいたします。
「AI Messenger」へのお問い合わせはこちら
https://www.ai-messenger.jp/contact/
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