2021/10/23

通話内容のテキスト化する方法とは?実施メリットやツールの選び方を徹底解説!

通話内容のテキスト化する方法とは?実施メリットやツールの選び方を徹底解説!

顧客分析やクレーム対応には通話内容の記録が重要です。場合によってはデータの録音だけでなく、テキスト化してログに残したいという場面もあるでしょう。

この記事では、通話内容のテキスト化ができるサービスやツールの選び方を解説しますので、通話内容のテキスト化を検討されている方は参考にしてください。  

通話内容をテキスト化するメリット

コールセンターや顧客からの電話対応のテキスト化は、業務改善やスタッフ指導、対応品質向上などにメリットがあります。6つの項目に分けて説明します。

通話内容の共有が容易になる

通話内容を組織内で共有する際、テキスト化できていれば素早く共有できます。

対応内容を手動で文字起こしするのは時間がかかりますが、自動でテキスト化できるツールを導入すれば手間取りません。

テキスト化されたデータを添付・回覧すれば、すぐに共有可能です。対応状況の報告や引き継ぎに役立ち、対応に不備がなかったかの検証など、業務の効率化を図れるでしょう。

属人的な顧客対応を防げる

テキスト化した過去の通話内容を履歴として残しておけば、特定の担当者でなければ対応できないといった事態を防げます。

前回担当したフタッフが不在でも、履歴に目を通せば引き継いで対応しやすくなるでしょう。人事異動や退職などで業務を引き継ぐ際の資料作成も容易になります。

新人教育や指導の効率化につながる

通話内容をテキスト化すると、教育や指導も効率的に行なえます。

テキスト化された過去の事例をケーススタディとしてシミュレーションに活用すれば、電話対応の訓練になります。

良い事例・悪い事例を知るマニュアルとしても利用できるでしょう。

さらに自分では気づきにくい話し方のクセや不適切な表現なども、通話内容を文字に起こすことで見つけやすくなります。

クレーム対応を迅速にできる

クレームを受けた際も、通話内容が自動でテキスト化されれば迅速に対応できます。

担当者や上席へのクレーム報告では、ヒアリング内容を要約し文字に書き起こす手間が発生します。

通話時の音声データから自動的にテキスト化されれば、この手間を省略し素早い報告が可能となります。

クレーム対応に手間取り、二次クレームへと発展するリスクも抑えられるでしょう。

対応履歴入力や報告書作成の業務を効率化できる

対話履歴の入力や報告書作成業務を自動化できれば、業務効率も良くなります。

手作業での履歴入力では入力漏れや要約の得手不得手もあり、オペレーターごとの差が出やすいものです。

履歴が自動的にテキスト化・要約されれば手間を省き、個人差もなくせます。

報告された対応履歴を確認する際も、音声データを聞き直すより文字起こしされたものに目を通したほうが早いというメリットがあります。

電話対応を効率化したい!3つの方法と自動化できるボイスボットとは?

コンプライアンス管理が容易になる

通話内容に問題がなかったか、対応が適切であったかを検証するときも、テキスト化された報告内容は役立ちます。

音声として聞いている会話では聞き逃すことも、文字に書き起こされると見つけやすくなります。

問題点を早期発見し、オペレーターを指導できれば対応品質の向上になるでしょう。

通話内容をテキスト化する方法

音声データをテキストに変換する音声認識は、AI技術に変わりつつあります。

従来の音声認識では、蓄積されたモデルの組み合わせによって発声内容を分析し、テキスト化していました。

音響モデルによって声を音素に分解して特徴を識別し、パターンマッチ辞書モデルと参照し、音素の並びから該当する単語を判別します。

そして、言語モデルが単語のつながりから文章に変換する、というステップで音声データがテキスト化されていました。

この方式でのテキスト化精度を上げるには、各モデルに大量の検証データが必要です。

そのため膨大なデータベースを作り、音声認識の制度を高めてきました。 最近はこの手法に変わり、AIの機械学習を使った音声認識が発展しています。

検証データを手動でデータベースに追加しなくても、AIがモデルを学習してテキスト化の精度を高めてくれます。

コールセンターで活用されるAI(人工知能)とは?おすすめのAIシステムも紹介

通話内容のテキスト化ツールを選ぶ4つのポイント

通話内容をテキスト化するには、音声データを自動的に文章に書き起こしてくれるツールが必要です。

テキスト化ツールは数多くあり、その機能や料金も多様なため、ここでは自社に適したツールを選ぶポイントを解説します。

データ分析の機能

音声データを文章にして記録するだけでなく、内容の分析ができると業務改善に役立つでしょう。

頻出ワードから問い合わせの多い項目を検証したり、マニュアルを強化すべき点を洗い出したりできます。

1件あたりの通話時間と対応内容を合わせて分析すれば、オペレーターの対応力の評価にも利用できるでしょう。

<関連記事>

AI感情分析を業務に活かしたい|実例を用いて導入のメリットをご紹介

音声認識の精度

音声データの文字起こしツールでは、音声認識の精度は非常に重要です。

あらかじめ備わっている精度の高さだけでなく、その後の発展性にも注目しましょう。

音声認識エンジンが自動学習し、精度の向上を期待できる「チューニング機能」があると、長く使うほど精度が上がります。

データ管理の安全性

通話記録には個人の氏名や連絡先といった個人情報も含まれるので、セキュリティ面も配慮したい点です。

録音された通話時の音声データや、テキスト化されたデータが安全に保存・管理されるかも注目しましょう。

サービスの利用料金

基本的に高機能でサポートが充実したサービスほど利用料金は高くなるので、予算に合ったものを選びましょう。

費用対効果を考え、自社の業務において必要性の高いものを取り入れ、優先順位の低いものは諦めるといった判断も必要です。

テキスト化ツールの導入目的を明らかにし、使いたい機能の優先順位を考えてツールを選びましょう。

おすすめの自動テキスト化サービス7選

ここからは、通話内容を自動的にテキスト化してくれるサービスを7つ紹介します。機能の違いやどのような場面で役立つかをまとめているので、ツール選びの参考にしてください。

AI Messenger Voicebot

「AI Messenger Voicebot」は、電話対応に特化したAIによるボイスボットが業務効率化を図ります。

AIによる電話応答が可能で、対応にあたっては音声認識によるテキスト化および回答のテキスト生成がなされます。

お客さまの窓口として利用予約や修理受付、注文照会などに活用でき、24時間365日の対応が可能です。

また、通話内容のテキスト化だけでなく、コールセンターや店舗で電話の一次対応に活用できます。

利用料金は会社の規模や用途ごとに見積もりとなりますが、初期費用10万円~・月額費用10万円~です。

30日間の無料トライアルもあり、実際に利用しながら導入を検討できるのも大きなメリットです。

<関連記事>

電話応対業務をDXするボイスボットサービス|AI Messenger Voicebot

MiiTel

「MiiTel」はAIを搭載したIP電話サービスです。

架電および受電時の通話内容を自動的に録音・文章化し、通話内容はAIが分析してくれます。

インターネット回線を利用した電話サービスのため固定電話は不要で、小規模な店舗・事業所も導入しやすくなっています。

インサイドセールスや営業の補助、コールセンターの業務サポートとして導入すれば、業務改善や人事評価に役立つでしょう。

費用は初期費用0円、1IDあたり月額5,980円(税抜、年次契約時)となり、1IDから単月契約も可能です。(※10ID以下を単月契約すると事務手数料が別途発生)

無償期間はありませんが、導入コストを抑えて利用できる通話内容のテキスト化ツールです。

pickupon

「pickupon」は通話内容をAIが自動でテキスト化するIP電話です。

架電業務を効率化し、テレアポを行うコールセンターなどに向いているツールです。

導入時の初期費用は完全無料。月額利用料は1IDにつき6,000円~となりますが、架電内容の閲覧のみのアカウントは無料で利用できます。

デモ体験も用意されているので、使用時をイメージを確認しながら導入を検討できるでしょう。

カイクラ

「カイクラ」は通話内容を録音、テキスト化して分析し、顧客情報を管理できるシステムです。

着信時にデータベース上の顧客情報が表示されるので、受電業務をサポートしてくれます。 また迷惑電話や要注意人物の登録もできるので、電話相談窓口での業務負担を軽減できます。

無料トライアルは用意されていませんが、利用料は拠点単位で設定され利用人数の制限はありません。

スタンダードプランなら、初期費用20万円(税別)、機器設置費用5万(税別)で、月額利用料は25,000円(税別)です。(※機器送料、ナンバーディスプレイ契約別途)

YouWire

「YouWire」は、固定電話だけでなく携帯電話やスマートフォンからの通話内容も録音できるサービスです。

位置情報も記録されるので外回り営業の動線も可視化でき、出先からの架電・受電対応を頻繁に行う営業担当者の多い企業におすすめです。

数台の携帯電話のみで利用なら1,250時間分録音できるライトプランで、初期費用1万円・月額利用料5000円から利用可能です。

無料トライアル設定されていませんが、ホームページにはでもサイトも用意されており、導入時のイメージがつかみやすくなっています。

ForeSight Voice Mining

「ForeSight Voice Mining」はAIによって音声データを分析し、通話内容をテキスト化します。通話内容はリアルタイムでモニタリングされ、オペレーターの指導にも役立ちます。

企業の電話相談窓口における、顧客とのコミュニケーションに特化したシステムといえるでしょう。金融・通信業界での導入実績が豊富です。

料金は事業所の規模に合わせ、個別の見積対応となっています。

参考価格はオペレーター10席分想定で、税別600万円~、その他オプションは別途です。試用については有償トライアルが用意されています。

transpeech

「transpeech」は音声認識により顧客との電話対応を効率化し、オペレーターの人事評価にも活用できるシステムです。

通話をリアルタイムでテキスト化し、キーワードに対応したFAQを表示します。

テキスト化された情報で内容を見直せるので、人事評価にも役立つでしょう。

無償提供期間はなく、料金は業種・業態に合わせた個別見積です。例えば50席分のコールセンターなら、初期費用を含めた初年度の利用料は1,090万円です。

ボイスボットは通話内容のテキスト化だけでなく電話の一次対応も可能

通話内容をテキスト化するツールを導入すれば、業務改善や従業員の教育、クレーム対応といった場面でメリットが得られます。

必要な機能や音声認識の精度、セキュリティ、利用料金などを比較し、最適なツールを選びましょう。

ボイスボットはAIによる音声認識により、通話内容のテキスト化ができます。対応記録をテキスト化することで、社内での共有や通話内容の分析に役立ちます。

さらに、受電業務が集中した際、電話の一次対応もでき、電話対応業務の効率化に貢献できるでしょう。テキスト化ツールの導入時は、ボイスボットも選択肢としてご検討ください。

関連資料

3分で分かるAI Messenger Voicebot

ボイスボット事例集

AI Messenger Voicebot機能紹介