オフィスの電話には、既存顧客の他にもセールスなどの営業電話も多数かかってくるので、対応に手間が取られ本業に支障が出てしまうこともあります。
営業電話に対応している間に新規顧客や優良顧客からの電話を取りこぼし、ビジネスチャンスを失なう可能性もあるため、上手く対応しなければなりません。
この記事では、営業電話の断り方をタイプ別にご紹介しています。
セールスマンのタイプ別の対処方法や、システムやツールでの解決方法などを具体的に解説しているので、営業電話の対応に追われお困りの担当者さまは、是非参考ご参考ください。
迷惑でも無視出来ない営業電話
本業とは関係のないセールス電話は、対応に時間が取られ業務効率が落ちる原因となるため、できれば無視しておきたいものです。
しかし、かかってきた時にすぐに営業電話と判断することは難しく、対応を変えるわけにも行きません。聞いたことのない社名であっても、新規顧客や今後の取引相手になる可能性もあるため雑に対応するのは危険です。
最近はかけてくる側の切り口も巧妙になっているため、営業電話であるか否かを見極める方法を模索するよりも、営業電話と分かった後の対応法を身に付ける方が効率が良く対応を失敗せずに済みます。
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営業マンによって対応にかかる時間も変わる
営業をかけてくる相手は何十件何百件と対応しているので、多様な切り口で話を聞いてもらおうとします。
セールスしてくる内容にもよりますが、セールスマンによってもアプローチが異なるため、どのようなタイプがいるのかを知っておくと対処しやすくなり、対応時間は短くなるでしょう。
営業電話と認めないタイプ
営業電話と新規顧客の判別は最も難しく、相手が「御社の業務に興味を持っている」姿勢を示す限り無下に対応するわけにはいきません。
自社システムや事業内容に絡めて話を進めてくるセールスマンは、「うちの会社に関係ある話かもしれない」と思わせるのが上手く、電話を切りにくくさせます。
また、「営業ではなく『ご紹介です』」「説明だけさせてください」「営業ではありません」と、セールスであることを認めず説明を続けてくるタイプは、ある程度説明を聞いてしまうため時間がかかります。
説明を長く聞いてしまうと「結構です」と断りの文言をいうタイミングを逃してしまい、さらに対応に時間がかかってしまうのです。
営業電話であると判断できたら、「せっかくご説明いただきましたが、我が社には必要がございません」と断りましょう。
アポありの嘘をつくタイプ
「社長いますか?」「経理担当の方はいらっしゃいますか?」など、担当者とあらかじめ約束しているかのように馴れ馴れしい口調の営業電話は、最近主流の手口です。
このような切り口で話始められると、もし本当にアポイントがあった場合担当者から怒られてしまったり、会社イメージの損失につながってしまうかもしれないと思い、慎重に対応せざるを得ません。
「お世話になっております」「覚えていらっしゃいますか?」など、営業電話なのに面識があるかのように装い、セールスのきっかけを作ります。
また、「〇〇さんいますか?」ではなく「〇〇さんに繋いでください」と、アポイントがあるかのような強気な口調のセールスマンもいるので、「アポイントは取られてますか?」「どのようなご用件でしょうか?」と一歩踏み込んで聞くことで、本当に約束があるのか否かを判断することができます。
不安を煽ってくるタイプ
「今年から法律で義務付けられまして」「既存のままだと来月から利用できなくなる」など、巧みな説明でこちらの不安を煽ってくるタイプの営業電話は、よほどその業界に詳しくないと嘘を見抜くことができません。
しばらく説明を聞くうちにツジツマが合わなくなったり、ネットで調べるとそんな義務はなかったりと真実が分かってくるのですが、そこに至るまでそれなりに時間を要します。
また、このタイプの営業電話は強気な姿勢のセールスマンが多く、「結構です」と強く言えない人に対してはさらに強気になることが多いのです。
「御社の他はみな契約をしている」「地域が〇〇に変更になったので、御社もこのままではまずい」など、脅し文句に近いことを言ってくる場合は、1人で対応せずに他の人に相談するなど慎重な対応が必要です。
営業電話の対処法
営業電話は出てしまえばある程度の時間は取られてしまうので、出てからの対処方法を見つけるよりも「かかってこないようにする」「営業電話と通常の電話をわける」などの方法が効率的です。
営業電話用の窓口を作る
営業電話に対応するには、経験と対応スキルが必要で、新人や電話対応が苦手な人には断ることは困難です。
電話応対が苦痛になり退職になるケースもあるので、営業電話がかかってきたら対応する担当を決め電話を引き継ぐようにします。
「営業電話専用窓口」を作ることにより、ノウハウが蓄積されたり相手先をリスト化することもできるため、あらかじめ着信拒否設定にするなど、事前に対処できるようになります。
着信拒否にする
営業電話と判断した場合に、同じ電話番号から着信されないよう電話機の設定をすることも効果的です。
拒否したい電話番号を登録する方法や、非通知電話をすべて拒否する方法などオフィスの電話環境によって方法は異なるので、どのような方法が可能なのか確認しておきましょう。
登録する作業に多少の手間はかかりますが、確実に営業電話が減る方法です。
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電話番号でクライアントと区別する
既存顧客や取引先と、代表電話の番号を分けることで営業電話を見極める方法です。
かかってきた時に営業電話と分かっていれば、心構えができ対応もしやすくなります。
しかし、新規顧客や名刺交換したことのある相手からの電話の可能性もあるので、出た途端に失礼な態度を取ると会社のイメージダウンにつながるため、注意が必要です。
社内で営業電話対応の教育をする
電話番号を分けたり電話機の設定が難しい場合は、従業員の対応スキルを上げるしかありません。
ネットや電話応対関連の書籍を用いて、社内で座学研修やロールプレイングなどを実施し、営業電話の対応に強い従業員を育成します。
社外のセミナーを受けたり、電話対応の得意な人から習うことも有効的です。
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ボイスボットで営業電話に自動対応
営業電話を撃退するために、代表電話に「ボイスボット」を導入する企業も増えています。
人ではなくAIが対応するボイスボットは、どんなメリットがあるのでしょうか?
ボイスボットとは
ボイスボットとは、「AI自動応答システム」とも呼ばれ、顧客からの電話応答を自動化できるシステムです。
人間の話し言葉を音声合成システムで作成した音声を用いているので、違和感のない自然な会話でやり取りができ、オペレーターのリソースを使うことなく、電話応答を完結できます。
IVRのように一方的に選択肢を投げかけて顧客に選んでもらうのではなく、顧客の音声を認識し適切な回答を返すことができるため、人間が対応しているのとほとんど変わりません。
AIを搭載しているので、顧客に最適な回答を短時間で導くことができるのが特徴です。
ボイスボット導入のメリット
ボイスボットを導入すれば、ほとんどのセールスマンは営業するところまでたどり着けず途中であきらめてしまうので、従業員が対応する必要がなくなり本業に集中することができます。
また、シナリオを変更する場合はIVRのように複雑な階層に沿って修正するのではなく、ブラウザ上で簡単な文言や表現方法のみを変えれば良いだけなので手間がかかりません。
トラブル時の案内や、有人対応への誘導、予約受付など様々な内容に対応することが可能です。
さらに、AIの機械学習により顧客ニーズの認識や説明の分かりやすさ、正しい回答に誘導できたのかを常にブラッシュアップするので、使用する度に回答精度が向上していきます。
ボイスボットで回答できなかった内容は、有人対応に繋いだり次回からは対応できるように修正することで、電話応対の自動化を実現させることも可能です。
ボイスボットとは?IVRとの違いやメリット・デメリット、活用事例などを紹介
まとめ
迷惑ですが、なかなか無視することのできない営業電話の対応方法をご紹介いたしました。
電話機の設定や専用窓口を設けることでも対応はできますが、従業員の対応スキルを向上させたり電話番号を分ける方法など、業務規模や内容に合わせ最適なもの探しましょう。
「ボイスボット」を導入すれば、営業電話に対応する手間がはぶけるだけでなく、定型的な問い合わせへの回答や予約受付などに回答することができ、電話業務を自動化することも可能です。
テレワーク化が進む中、環境の変化に柔軟に対応できる電話対応システムを是非ご検討ください。
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